1級管工事施工管理技士にいきなり合格!受験資格と実務経験を解説

1級管工事施工管理技士をいきなり受験できるのか、2級管工事を取得していなくても合格できるのか解説します。
1級管工事施工管理技士に「いきなり」挑戦!受験資格の仕組み

1級管工事施工管理技士を将来的に取得したいと考えているのであれば、2級管工事は取得しないでいきなり1級管工事を挑戦するのが最短ルートとなります。
2級管工事施工管理技士は、受験資格に必要な実務経験も短く、試験難易度も低いため取得しやすいのは事実です。しかし2024年度の新試験制度により、1級管工事への挑戦権が大きく広がりました。
「まずは2級管工事から」という固定観念を捨て、いきなり1級管工事を狙うべき理由と受験資格について解説します。
2級管工事を飛ばして1級管工事を受験するメリットと最短ルート
最終的に1級管工事施工管理技士を目指すのであれば、2級管工事を取得しない大きなメリットがあります。
- 時間とコストの節約
- キャリアアップの加速
- モチベーションの維持
2級管工事を取得しようとすると、2級管工事に関わる勉強時間と費用(受験料・テキスト代)がかかります。また、2級管工事を取得してから1級管工事を取得しようと考えると、少なくとも1年間は、1級管工事取得が遅れます。
その1年間の取得の遅れが、キャリアの加速を阻害し、長い間モチベーションを維持し続ける必要がでてきてしまいます。
2級管工事は合格しやすいですが、現場で本当に求められるのは「1級管工事」の資格です。最短でプロを目指すなら、迷わずいきなり1級管工事を受験しましょう。
1次検定は「19歳以上」なら実務経験なしで受験可能

1級管工事の1次検定は、試験年度中に19歳以上になる人なら誰でも受験することが出来ます。
2024年度の施工管理技術検定の制度改正により1級管工事の1次検定については、学歴や実務経験を問わず、年度末時点で19歳以上であれば誰でも受験できるようになりました。これにより「まずは1次検定だけ合格して1級管工事施工管理技士補の称号を得る」というステップが非常に身近になりました。
【新制度】2次検定に必要な受験資格!学歴は関係ない必要な実務経験年数

新制度による1級管工事2次検定の受験資格は、1次検定合格後の実務経験年数になります。
- 1級管工事の1次検定合格後、実務経験5年以上
- 1級管工事の1次検定合格後、特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
- 1級管工事の1次検定合格後、監理技術者補佐として実務経験1年以上
※特定実務経験とは、請負金額4,500万円以上の建設工事で、監理技術者もしくは主任技術者の指導の元で行った管工事の施工管理の実務経験。又は自ら管工事の主任技術者として施工管理の実務経験。
※監理技術者補佐としての実務経験とは、主任技術者の資格を有する者が、監理技術者補佐として配置された実務経験。
- 1級管工事の1次検定合格し、2級管工事合格後、実務経験5年以上
- 1級管工事の1次検定合格し、2級管工事合格後、特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
最終的な「1級管工事施工管理技士」を名乗るためには、2次検定への合格が必要です。
これには従来通り実務経験が求められますが、新制度では「1次検定合格後の実務経験5年」と学歴による縛りも緩和され、短大卒・専門卒・高卒にはより1級管工事施工管理技士になるのが身近になりました。
【旧制度】2次検定に必要な受験資格!学歴別に必要な実務経験年数

旧制度による1級管工事2次検定の受験資格は、学歴による実務経験年数になります。
| 学歴 | 指定学科(実務経験) | 指定学科以外(実務経験) |
|---|---|---|
| 大学 修業が4年以上の専門学校 | 卒業後3年以上 | 卒業後4年6ヵ月以上 |
| 短期大学 修業が2年以上の専門学校 | 卒業後5年以上 | 卒業後7年6ヵ月以上 |
| 高等学校 | 卒業後10年以上 | 卒業後11年6ヵ月以上 |
| 学歴を問わず | 15年以上 | |
※1年以上の指導監督的実務経験年数が含まれていること。
旧制度を利用するなら「大学卒業」か「短期大学の指定学科卒業」となります。それ以外の学歴だと実務経験年数が長くなるので、新制度を利用した方が2次検定が早く受験することができる。
1級管工事の「実務経験」に該当する具体的な仕事内容

1級管工事の「実務経験」に該当する具体的な仕事内容は、工事内容によります。
| 工事内容 | 具体的な工事内容 |
|---|---|
| 冷暖房設備工事 | 冷温熱源機器据付工事,ダクト工事,冷媒配管工事,冷温水配管工事,蒸気配管工事,燃料配管工事,TES機器据付工事,冷暖房機器据付工事,圧縮空気管設備工事,熱供給設備配管工事,ボイラー据付工事,コージェネレーション設備工事 等 |
| 冷凍冷蔵設備工事 | 冷凍冷蔵機器据付及び冷媒配管工事,冷却水配管工事,エアー配管工事,自動計装工事 等 |
| 空気調和設備工事 | 冷温熱源機器据付工事,空気調和機器据付工事,ダクト工事,冷温水配管工事,自動計装工事,クリーンルーム設備工事 等 |
| 換気設備工事 | 送風機据付工事,ダクト工事,排煙設備工事 等 |
| 給排水・給湯設備工事 | 給排水ポンプ据付工事,給排水配管工事,給湯器据付工事,給湯配管工事,専用水道工事,ゴルフ場散水配管工事,散水消雪設備工事,プール施設配管工事,噴水施設配管工事,ろ過器設備工事,受水槽又は高置水槽据付工事,さく井配管工事 等 |
| 厨房設備工事 | 厨房機器据付及び配管工事 等 |
| 衛生器具設備工事 | 衛生器具取付工事 等 |
| 浄化槽設備工事 | 浄化槽設置工事,農業集落排水設備工事 等 |
| ガス管配管設備工事 | 都市ガス配管工事,プロパンガス(LPG)配管工事,LNG配管工事,液化ガス供給配管工事,医療ガス設備工事 等 |
| 管内更生工事 | 給水管ライニング更生工事,排水管ライニング更生工事 等 |
| 消火設備工事 | 屋内消火栓設備工事,屋外消火栓設備工事,スプリンクラー設備工事,不活性ガス消化設備工事,泡消化配管設備工事 等 |
| 上水道配管工事 | 給水装置の分岐を有する配水小管工事,本管からの引込工事(給水装置) 等 |
| 下水道配管工事 | 施設の敷地内の配管工事,本管から公設桝までの接続工事 等 |
- 施工管理(請負者の立場での現場管理業務)
- 施工監督(発注者の立場での工事監理業務)
- 設計監理(設計者の立場での工事監理業務)
現場にいてもNG?実務経験に「含まれない」業務の落とし穴

管工事と思っている工事内容だったり、従事内容だったりが、実務経験に該当しないことがあるので注意が必要です。
| 工事内容 | 具体的な工事内容 |
|---|---|
| 土木一式工事 | 公道下の工事(上下水道配管工事,ガス配管工事,管内更生工事) |
| 機械器具設置工事 | トンネルの給排気機器設置工事,集塵機器設置工事,揚排水機器設置工事,生産設備内の配管工事 等 |
| 水道施設工事 | 上水道の取水・浄水・配水等施設設置工事,下水終末処理場内の処理設備設置工事,ポンプ場設置工事 等 |
| その他 | 船舶・航空機・工場での配管工事 |
- 入社後の研修期間
- 現場事務、営業等の業務
- アルバイトによる作業員としての経験
- 設計者としての基本設計・実施設計のみの業務
- 調査、概算設計、保守・維持・メンテナンス等の業務
- 学校、訓練所等における研究、教育及び指導等の業務
- 工程管理、品質管理、安全管理等を含まない雑役務のみの業務
実務経験の従事内容は、「施工の管理(指導・監督)」に携わっていたかどうかが判断基準となります。
いきなり1級管工事を受けて合格できる?不安を解消

初挑戦で1級管工事施工管理技士という高いハードルに挑む際の心理的な不安を解消しましょう。
- 合格率が高い(1次検定:40%、2次検定:66%)
- 1次検定は、4択のマークシートで過去問で勉強すれば合格できる
- 2次検定は、得点源の問題対策して満点取れば合格できる
忙しい社会人として、勉強時間を確保できれば合格できます。
1次検定は、毎日1時間・3ヵ月継続して勉強できれば合格圏内に入ります。2次検定は、毎日1時間・2ヵ月継続して勉強できれば合格圏内ですね。
合格率から見る「いきなり1級管工事」の難易度とリアルな壁

1級管工事と2級管工事の合格率を比較すると、1次検定は、1級管工事の方が合格率が低いけど、2次検定については、2級管工事の方が合格率が低いと言う逆転現象が起きています。
《直近5年間の1級管工事施工管理技士の合格率》
| 1次検定(学科試験) | 2次検定(実地試験) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
| 2025年度 | 23,826人 | 9,224人 | 38.7% | 6,886人 | 4,360人 | 63.3% |
| 2024年度 | 23,240人 | 12,147人 | 52.3% | 8,736人 | 6,661人 | 76.2% |
| 2023年度 | 14,990人 | 5,628人 | 37.5% | 7,194人 | 4,471人 | 62.1% |
| 2022年度 | 16,839人 | 7,231人 | 42.9% | 6,618人 | 3,769人 | 57.0% |
| 2021年度 | 15,827人 | 3,792人 | 24.0% | 4,540人 | 3,330人 | 73.3% |
| 合計 | 94,722人 | 38,022人 | 40.1% | 33,974人 | 22,591人 | 66.5% |
《直近5年間の2級管工事施工管理技士の合格率》
| 1次検定(学科試験) | 2次検定(実地試験) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
| 2025年度 | 9,409人 | 5,752人 | 61.1% | 7,552人 | 3,776人 | 50.0% |
| 2024年度 | 9,413人 | 6,131人 | 65.1% | 7,550人 | 4,708人 | 62.4% |
| 2023年度 | 11,068人 | 7,701人 | 69.6% | 10,385人 | 8,552人 | 82.3% |
| 2022年度 | 11,051人 | 6,274人 | 56.8% | 8,316人 | 4,962人 | 59.7% |
| 2021年度 | 9,070人 | 4,406人 | 48.6% | 13,099人 | 6,054人 | 46.2% |
| 合計 | 50,011人 | 30,264人 | 60.5% | 46,902人 | 28,052人 | 59.8% |
管工事・土木・建築の施工管理技士に合格して来ましたが1次検定については、過去問の流用が多く過去問集で正答率90%を取れるようになれば、確実に合格できています。
1級管工事の難関「2次検定」を突破するため対策

1級管工事の2次検定は、得点源である「工程表」と「法規」の問題で満点を取れればグッと合格に近づくことが可能です。
- 工程表は、解き方のパターンだけ覚えておけば満点が取れます
- 法規は、暗記ですが解答の選択欄があるので曖昧に覚えていても正解できます
しっかり2次検定対策さえすれば合格は難しくありません。
1級管工事施工管理技士に「いきなり」挑戦できるのか【まとめ】
結論として、1級管工事施工管理技士への「いきなり挑戦」は、制度的にも学習効率的にも非常に有効な選択です。
- 1次検定は19歳以上なら誰でも受けられる。
- 実務経験は「施工の管理」をしているかが重要
- 2次検定対策があるから合格はできる
もしあなたが現場で数年の経験を積み、「もっと責任のある立場になりたい」「給料を上げたい」と考えているなら、2級管工事という寄り道をせずに1級管工事の扉を叩いてみてください。その一歩が、あなたの建設業界でのキャリアを劇的に変えるはずです。






















